阿佐部伸一 リポート集

東南アジアの人びと

子育てに大忙しの鳥たち

jpashiyatsumabe

新型コロナの緊急事態宣言は解除されましたが、なかなか明るいニュースはありませんね。そこで「ツバメの子育て」などは如何でしょう。

昭和の頃の新聞テレビは季節の変化を今よりも頻繁に報じていたように思います。天気の長期予報や環境問題を引っかけて、二十四節気には必ずと言ってよいほど「スケッチ」に行ったものでした。スケッチと言っても絵を描くのではなく、その日の夕刊に載せる写真を撮りに行ったのです。ただ、中国黄河の中流域から伝わったとされる節気にピッタリの風物を日本で見つけるのは、毎年ちょっと早すぎて苦労した思い出があります。

芒種が過ぎて夏至にいたる今、ツバメだけでなく、スズメもカラスもシジュウカラも、鳥たちはみんな子育てに大忙しです。ところで、日本野鳥の会によると、ツバメは生息数が減少していく可能性があると。会員による5年前の全国調査では、一つの巣あたりのヒナの平均数は、郊外や農村部で4.3羽、都市部では平均約3.9羽と0.4羽の差があったと報告しています。巣立つヒナの数が4羽を切ると、翌春までの生存率から減少していくことになるそうです。カラスなど天敵を避けるため人家などに営巣するツバメですが、糞が不衛生だと巣を撤去する人が増えていることが減少の原因の一つ。また、農地と昆虫の減少で、巣の材料となる土と草、それに餌も減っていることが、もう一つの原因とされています。

写真はJR芦屋駅前の商店街で6月7日に撮ったもの。周囲に水田は皆無ですが、ツバメの速さなら巣から2分とかからない芦屋川には豊かな自然が残されていて、4羽のヒナを確認できました。

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